三城物語(福山・岡山・岐阜)

2023/04/03 ~ 2023/04/05

プロローグ

図らずもJRの青春18きっぷ春季の利用期間中に有給休暇が取れ、三連休にできた。二泊三日で遠出をするチャンスである。いくつかの候補の中から、100名城めぐりを優先させることにした。目指すは福山城岡山城である。西日本に住んでいた時期に、この両城とも訪れる機会があったのに、改装工事中で登城できずじまいだったのだ。どちらも改装工事は終わっているのだが、現在住んでいる上越市からでは600km以上離れていて、そう簡単に行ける場所ではなくなってしまっていた。だが、二泊三日なら青春18きっぷを使った貧乏旅行でも十分可能である。帰りしなに岐阜城にも立ち寄れそうなので、合わせて未登城の3城をめぐることにした。


一日目

一日目は移動がメインである。宿泊先のホテルがある東福山駅まで22時までに到着しなくてはいけない。貧乏旅行の朝は早い、直江津駅からに5時13分発の日本海ひすいライン糸魚川に向かう。乗客は私だけだ。できればJR線だけ利用したいところだが、それだと西日本へ向かうには極端に遠回りになってしまうので仕方ない。糸魚川駅大糸線に乗り換え。ここから先は青春18きっぷの出番である。少ない乗り換え時間で18きっぷにスタンプを押してもらおうと階段を駆け上がるが、改札に駅員の姿はなかった。改札前で別れを惜しんで抱き合うカップルがいるだけである。朝っぱらから見せつけやがって。結局、スタンプは松本駅まで押せなかった。

松本駅付近を散策

大糸線で2回あった乗り換えはスムーズにいったものの、松本駅から名古屋方面への接続が悪く1時間以上空くことになる。この空き時間を利用して、松本市のマンホールカードをもらいに行く。まず対象のマンホール蓋がある松本市美術館前へ向かう。道すがらいくつも同じものを見かけたが、何やら巨大オブジェがあるということなので美術館まで行った。そこには草間彌生さんの奇抜なオブジェが展示されていた。このオブジェで正解なのだが、勝手にマンホール蓋のデザインになっている松本てまりのオブジェがあると思い込んでいたので、しばらく辺りを探し回ってしまった。結局見つからず、何となくモヤモヤした気分のままカード配布場所の観光案内所へ向かう。近くの松本城にもちょっとだけ立ち寄った。何度見ても写真映えのする美しい城である。桜と一緒にカメラに収めようとしたがいまいちだった。松本駅周辺は桜がちょうど見ごろで川沿いの桜は満開であった。

軽く朝食をとった後、電車移動を再開し名古屋方面へ向かう。途中、中津川駅での20分弱の乗り換え時間で中津川市のマンホールカードをゲットしている。

駅メモ!」の不具合に直面

始発から「駅メモ!」(位置情報ゲーム)をプレイしながら移動していたのだが、7時45分あたりから起動できなくなった。この日は深夜から朝方にかけてメンテナンスが行われており、その影響だと思われる。復旧したのは14時過ぎ。復旧に6時間もかかったことになる。不具合の原因について報告はなく、お詫びのアイテム配布とイベント時間の延長で済まされたが、納得いかない人も多かったはず。私自身、旅行中に不具合に見舞われたのは初めてでとても困惑した。イベント目的の旅行ではなかったし、二度と訪れることがないような場所ではなかったのがせめてもの救いか。

名古屋駅でつまづく

津川駅から中央本線名古屋駅へ向かう車中で、東海道線に遅れが出ているという情報は得ていた。名古屋駅から先もまだまだ移動は続き、4回の乗り換えが予定されている。乗り継ぎがうまくいかなければ、最悪の場合、ホテルのチェックイン時間に間に合わない。とはいえ、この時は名古屋駅到着まで1時間以上あるし、それまでには遅れが解消されているだろうとそれほど心配はしていなかった。

名古屋駅に予定通り到着、駅の案内表示に遅れの文字はなく、ほっと胸をなでおろす。東海道線のホームで待っていると、程なくして岐阜駅行きの各駅停車が到着、問題なく運行しているようだ。だが、私が乗りたい新快速・大垣行きは定刻を過ぎても来る気配がない。ホームは人がごった返し、地方民の私は電車に乗り込めるのか不安になっていた。5分後、隣駅で人身事故があったとのアナウンスが入る。なんてこった。人身事故では運転再開するのは当分先であろう。これで在来線を乗り継いで東福山駅まで行く道は断たれた。

名鉄線への振替輸送があるようだが遠回りしている余裕はない。残された道は「新幹線に乗る」しかない。出費は抑えたいので米原駅まで新幹線を利用することにする(3100円の出費)。名古屋駅を30分遅れて出発したのに、米原駅には予定より30分早く到着した。さすが新幹線だぜ、高いだけのことはある。そこからはまた当初の予定通り、在来線に揺られること5時間、無事東福山駅へ到着した。

 


二日目

二日目は福山城岡山城を見て回る。まずは福山駅へ移動。春休み中で学生の姿は少なめだが、8時前ということもあり通勤通学の乗客でにぎわっている。逆に観光客の姿は少なめだ。

登城前の散策

福山城口というだけあって、出てすぐに福山城が見える。お城に行く前にデザインマンホール蓋を見に行く。石垣沿いに歩いた先にある歴史博物館の前まで見に行ったが、実は駅前の横断歩道にもあることに後から気付いた。福山城と鎧兜姿のカープ坊やというカッコいいデザイン。残念ながらこの時は在庫切れで、カードは入手できなかった。

福山城

改装工事中の期間に天守以外は観ているので、今回は軽めの見学。南口から筋鉄御門を通って天守へ向かう。

南口付近の石垣

打ち込み接ぎの石垣。一部に四角、マイナスねじ、「大」の字などの刻印あり。

伏見櫓

築城時に伏見城から移築された櫓。国の重要文化財

筋鉄御門(すじがねごもん)

本丸へ入る正門。国の重要文化財

本丸と天守

お花見イベントの期間中のようで、屋台が何店か設営されていた。肝心の桜は散り始めで、朝早いこともあり花見客はいなかった。

天守内部は福山城博物館になっている。フロアごとにシアターがあり、福山城の歴史のほか、福山にゆかりのある水野勝成阿部正弘についても動画で学べる。開館直後ということもあり客は少なく、座ってゆっくり鑑賞できた。朝早くから小難しい長文の資料を読まずに済むのはありがたい。ちなみに100名城スタンプは券売機のそばにあるので、入館しなくても押印可能。

天守北側鉄板張り

天守の北側だけ鉄板が張られているという福山城の最大の特徴。天守入口の真裏にあたるため、見ないで帰ってしまう人も多そうだ。現にこちら側にはほとんど人がいなかった。

10時15分ぐらいには東口を通って福山駅へ向かったのだが、入れ違いの観光客が大勢いた。外国人観光客の姿もちらほら見かけた。スケジュール上、朝一から来なくてはいけなかったのだが、これが正解だった。あと一時間遅かったら天守内も混雑していたかもしれない。次の目的地、岡山城へ向かう。


岡山駅周辺の散策

お昼前くらいに岡山駅に到着。駅構内の観光センターでマンホールカードをゲット。路面電車を横目に見ながら岡山城へ徒歩で向かう。この日は晴天に恵まれとにかく暑かった。上着を脱いでもまだ暑いぐらいで、平坦な道のりをただ歩いているだけでバテた。黒いマンホール蓋や消火栓の蓋はいくらでもあるのに、カラフルなマンホール蓋は城までの道のりにはなかった。カードに記載されたイオンモール岡山付近にしかないのかもしれない。ようやく見つけたものの、すり減っていて何か気持ち悪かった。

 

岡山城

岡山城へ近づくにつれて観光客の姿が多くなる。間違いなく外国人観光客の方が多い。

天守へ向かう前に本丸(岡山城では本段というようだ)の石垣のまわりを一周してみた。

岡山城の石垣

宇喜多、小早川、池田と時代によって石垣の積み方が異なっていて、その比較がしやすい箇所がいくつかあり楽しめる。南側入口の巨石も見応えあり。何より人気が少なくゆっくり鑑賞できるのが良い。

月見櫓

城外側への備えだけでなく月見などの小宴にも使われた櫓。国指定重要文化財

天守

天守台と1階部分が不等辺五角形になっているのが特徴。改修して間もないこともあり、近くで見ると新しすぎてちょっと違和感。

スタンプは出入口のあるフロアの柱の裏にあった。どこかわからずスタッフに聞いてやっと見つけられた。展示スペースは意外と狭く、天守内は大混雑。今まで行った城の中で一番混雑していた。展示物の前に人が張り付いていて回転が悪いので、後ろからチラッと覗いては次の展示へ移動という繰り返し。おかげで展示内容は全く記憶に残っていない。

岡山後楽園

日本三名園のひとつ。岡山城からだと、月見橋を渡ってすぐ。どこをどう回ったらいいか全然わからないので、もらったリーフレットの1時間コースを回る。兼六園の灯籠みたいに明らかに人が群がっているところがあれば、ここが見どころなんだとわかるのだが、後楽園にはそれがない。外国人観光客が桜の木に群がっているぐらいだ。

割れた岩が一番印象に残っているけど、おそらくこれは見どころではないだろう。

高台(唯心山)の上から見下ろす大きな池(沢の池)も風情があるというか趣があるというかいい感じ。

和の雰囲気に包まれて居心地がいいし、見晴らしがよく解放感もある。兼六園ほど混雑していないのも良い。ただ、中央付近は日差しを遮るものがほとんどなく春先でも暑かったので、夏場は何かしらの対策が必要だろう。

 

岡山観光を終え、この日の宿泊先・岐阜まで在来線を乗り継ぎ5時間かけて移動し二日目は終了。


三日目

三日目は岐阜城岐阜公園までは岐阜駅前から出ているバスを利用した。山頂までロープウェイが利用できるが、山城は歩いて登ってナンボ。そのために朝早くから来ているのだ。

岐阜城

まずは岐阜公園内にある登山道案内板を見てルートを選ぶ。時間が限られているので、所要時間が少ないルートが好ましい。「馬の背登山道」と「百曲がり登山道」が所要時間約40分(1.1km)なのでこの二択。「馬の背登山道」は急傾斜ありの注意マークがついているので、安全策を取り「百曲がり登山道」をチョイス。

百曲がり登山道

案内板から登山口まで徒歩5分と少し離れている。登山口から道が狭く木の枝がせり出している。『え?出だしからこれ?』と一気に不安になる。枝がせり出しているのは最初だけだったが、岩肌が露出し道なき道を行くようなところが多い。本当に危険と思われるところには木製の通路が設置してあるので転落する恐れは少ない。

15分ほど登ったところで開けた岩場に着いたので少し休憩。そこには「岐阜城まで残り900m」の案内が。『確か百曲がり登山道は約1.1kmだったはず、まだ200mしか進んでないのか』と軽く絶望する。(岐阜城天守は「百曲がり登山道」のゴールよりもっと先にあるので、実際はもうちょっと進んでいた。)

約30分でロープウェイのりばへ到着。『あれ?結構早く着いたな』かなり息が上がっていたのだが、なかなかのハイペースで上っていたのだろうか?

天守に到着

ロープウェイ乗り場から天守までは上り坂が続く。舗装されているし登山道に比べれば全然大したことない。堀切や門跡など数少ない遺構を見ながら10分弱で天守に到着。

予定通り9時前に到着したので、天守の開館までくつろぎながら待つ。9時を過ぎても開館する様子がないので改めて調べてみると、なんと開館は9時30分からだった。あたりを散策する気力も体力も残っていないので、体力の回復に努める。9時を過ぎたあたりから、山頂に続々と人が集まり始める。常連さんらしき、それっぽい格好をした人たちが言葉を交わしている。極めつけは開館2分前にツアーの団体客が到着。なんてこった。前日の岡山城天守の悪夢が頭をよぎる。『団体客が出てくるまで、もうちょっと待つか』と団体客をやり過ごそうと待機していると、次の団体客が到着。『こりゃ、たまらん』とやむなく入館した。

天守岐阜城資料館

入館料(一般200円)を支払い入館。見た目に反して内部は広く、回転が早いのでそれほどごみごみしていない。展示にサッと目を通すぐらいの余裕はあった。山城だけあって景色は良く、遠くまで見渡せた。

100名城スタンプは天守内にあった。(私のスタンプ帳には岐阜城資料館が設置場所と記載されている)。常設されていないので、受付で出してもらう必要がある。

岐阜城資料館は、大河ドラマ麒麟がくる」の衣装展示会場といった感じだった。本木雅弘さん演じる斎藤道三の蝋人形がリアルだった(画像なし)。

めい想の小径

上りで通った「百曲がり登山道」で下るのは嫌、それよりキツそうな「馬の背登山道」は論外。何となく緩やかそうな「めい想の小径」で下ることに。(ロープウェイは、はなから選択肢にない。)

出だしからいきなり岩場の急な階段、想像していたものとはかなり違う。登山の素人目線から見ると、頂上まで残り700m、岩肌が見えてくる辺りからは「百曲がり登山道」と大差ないと思う。

春休み中だからか、親子連れと何組もすれ違う。まだ10時を少し過ぎたぐらいだから、山頂でお昼でも食べるのだろうか。子供たちは元気いっぱいだが、お父さんお母さんはもう限界という微笑ましい光景を何度も目にする。

岩場を抜けてしまえば、それほど傾斜のきつくない土の遊歩道だ。下る分にはまったく問題がない。この辺でバテている人を見かけては、『ここからもっと大変になるのに大丈夫か?』と上から目線で見る余裕すらある。

開けたスペースに出たところで、少し先の方に動いている数体の小動物が目に入る。どうも小鳥ではなさそうなので、近づいてみる3~4匹のリスが動き回っていた。

ちょこまかと動いてなんとも可愛らしくて癒される。野生のリスを見るのは初めてで、こんな人目に付くところまで出てくる動物だとは思わなかった。

途中、リスの撮影に夢中になったが、50分ぐらいでふもとの岐阜公園に到着した。

織田信長居館跡

巨石列の通路や石積みの穴と階段など見どころはあるが、建物が残っていないので城跡同様に想像力が必要。


これにて岐阜城見学は終了。再びバスに乗り、岐阜駅前まで帰った。

 

あとは、来た時と同じ路線で家まで帰るだけである。大糸線で反対を走っている電車がシカと接触したとかで、少々停車したが、時間通りに家に着いた。


今回の旅を振り返って

感想と反省

青春18きっぷを使った貧乏旅行であったが、初日の移動以外はほぼスケジュール通りにいった。岡山城は残念だったが、福山城岐阜城はおおむね満足。3つの城を回れたのは大きい。そこまでスケジュールを詰め込まなかったので、ラーメンを食べるぐらいの食事の時間はあった。次こそはご当地グルメといきたいものだ。

とにかく外国人観光客の多さに驚く。岡山城は冗談抜きで外国人の方が多かった。観光地だけでなく松本駅から中津川駅間の電車内でも登山ウェアの外国人を多く見かけた。例外的に岐阜城ではあまり見かけなかった。なんでだろう。

今回の旅の戦利品

  1. マンホールカード 3枚

 

北陸周遊乗車券で挑む小浜線キャンペーン

2023/03/23 ~ 2023/03/24

プロローグ

「北陸周遊券が終了だって?」

JR西日本の企画乗車券「北陸周遊乗車券」が2023年3月31日をもって終了することを知ったのは3月に入ってからだった。「どうせ2024年度もまた販売するんでしょ?」と思いきや、ガチで終了するようだ。石川や富山へ旅行する際には毎回利用していたきっぷである。購入するためには北陸新幹線に新幹線eチケットで乗車するというステップを踏む必要があるものの、上越市民が北陸三県へ旅行するにはコスパ最強のきっぷであった。「じゃあ最後にどこか行かなきゃ」と思い至るも、北陸三県へは何度か旅行しており、興味のある場所はすべて訪問済みである。今すぐ行きたいと思うようなところは思い当たらない。

「そういや「駅メモ!」で小浜線のイベントあったな。」

駅メモ!」というのは日本全国の駅を対象としたスマホのゲームである。鉄道各社とのコラボイベントも度々行われており、ちょうど小浜線100周年の記念コラボイベント開催中であった。小浜線の駅や沿線の観光スポットに行くミッションをクリアすればゲームのアイテムがもらえるというものだ。当初、このイベントに参加するつもりはなかったのだが、北陸周遊乗車券が終了ということで、行先の候補として浮上してきた。しかし、やはり決め手に欠けるのである。そもそも北陸周遊乗車券を利用すれば料金を抑えられることは分かったうえで、総合的に見てうまみがないと判断し不参加を決めたという経緯がある。

「へぇ、マンホールカードなんてあるんだ?」

小浜線イベントの対象スポットを改めて調べてみると、「敦賀鉄道資料館」と「舞鶴赤レンガパーク」でマンホールカードを配布していることが分かった。旅先で珍しいマンホール蓋を見つけて、カメラに収めることはたまにあったが、マンホールカードという存在は知らなかった。この機会にマンホールカード収集を始めてみるのも良さそうだ。こうしてイベントとは無関係のマンホールカードの存在が決め手となり、小浜線イベント参加が決定した。


一日目

今回の旅の目的は、小浜線イベントのすべてのミッションをクリアすることと記念ノベルティの入手、またマンホールカードをできる限り集めることである。記念ノベルティとマンホールカードは配布時間の制約があり、旅行計画作成の大きな妨げとなった。日帰りでは到底回り切れないため、一泊二日の行程である。

北陸周遊乗車券の入手

直江津駅から妙高はねうまライン上越妙高駅へ向かう。上越妙高駅から北陸新幹線に乗り換え糸魚川駅へ。直江津駅から糸魚川駅へは日本海ひすいライン一本で行けるというのに、このような馬鹿げた遠回りをするのは、北陸周遊乗車券の入手条件を満たすためだ。(北陸周遊乗車券はすでに販売終了しているので詳細は割愛する)。糸魚川駅にはみどりの窓口がないため、みどりの券売機プラスを利用しオペレーターとやり取りしながら購入しなくてはならない。このあたりの手順は今回で4回目なので慣れたものである。過去3回とも、ほぼ待ち時間なしでオペレーターとつながっていたのだが、この日は何と待ち人数が8人もいて10分近く待たされる羽目になった。みどりの窓口で列に並んでいるならまだしも、券売機の前で10分も突っ立っているのはなかなかキツイものがある。券売機周辺に人がおらず、「あの人、券売機の使い方わからないのかしら」と白い目で見られないのが不幸中の幸いである。乗り継ぎ10分前に購入が済み、ようやく旅の準備が整った。

ちなみに料金比較はコチラ

スタート地点・敦賀駅

糸魚川駅からは各駅停車を乗り継いで敦賀駅へ向かう。途中、金沢駅での乗り継ぎが悪いため、ここで遅めの朝食をとる。金沢駅から特急で敦賀駅まで向かうのが正解なのだろうが、根っからの貧乏性で交通費にお金をかけたくない性分なのだ。今回のように「駅メモ!」のイベントが主目的の旅ならなおさらだ。敦賀駅に到着したのは13時過ぎ。ようやく小浜線イベントスタートである。

イベント対象スポットは

の4つ、カッコ内が最寄駅である。私にとっては自発的に訪れることはない場所ばかりだが、こうした場所を訪れるチャンスが得られたと考えるべきだろう。問題はすべてをゆっくり回っている時間がないということだ。一番近い敦賀港(敦賀鉄道資料館)へは明日行く予定なので、さっそく小浜線に乗り込む。

舞鶴赤レンガパーク

営業時間の都合上、まずは舞鶴赤レンガパークへ。東舞鶴駅到着が15時過ぎ。東舞鶴駅は北陸周遊乗車券のフリーエリア外なので乗り越し精算(240円)が必要になる。グーグルマップを頼りに徒歩で舞鶴赤レンガパークへ向かう。途中、雨脚が強くなることもあったが、大抵は傘がいらない程度の雨が降ったりやんだりしていた。20分ぐらいで到着していたが、どの建物に入ったらいいのかわからず、しばらく周辺をうろうろしてしまった。

赤レンガパークで記念ノベルティのシールとマンホールカードを、近くの赤れんが博物館でマンホールカードをゲット。実際のマンホール蓋も見に行きたかったのだが、帰りの電車の時間が迫っていた。加えて舞鶴を走る車のマナーの悪さに非常に不快な思いをし、一刻も早くここから立ち去りたいという思いが強かったので、断念して足早に東舞鶴駅へと向かった。

UMIKARA(ウミカラ)

最寄り駅の若狭高浜駅に17時に到着。駅構内の若狭高浜観光協会には「駅メモ!」のノベルティ配布終了のお知らせが張り出されていた。

「ここまで来てそりゃないだろ」と言いたくなるところだが、すでにこの情報は得ていた。その上で旅行計画を立てているので全く問題はない。そもそもこの時間からUMIKARAへ行ってたんじゃ、観光協会の営業時間内(17時15分まで)に戻ってこれない。

雨の中、まずは近くにある高浜町のマンホール蓋に寄り道。道路上ではなく高浜公民館(?)の芝生の中にあり雨水が溜まっていた。このカードの配布場所は隣駅の三松駅付近なので、カードの入手は断念。

UMIKARAには12~3分で着いたから、寄り道せず信号に引っかからなければ10分で着くと思う。食堂は営業時間外だったが、スーパーはまだ営業していたのでちょっと覗いてみた。入口付近はこじんまりとしたスーパーで、奥は海産品の品ぞろえが豊富で生け簀もある。スーパーと魚屋が併設されているような感じ。2Fのテラスや近くの海水浴場から見る景色はなかなかのもので、小浜線の車窓から見えて気になっていた三角の山(青葉山、別名「若狭富士」)がよく見えた。

御食国若狭おばま食文化館

最寄り駅の小浜駅に19時に到着、辺りはもう真っ暗。そう、この御食国若狭おばま食文化館は時間の都合により切り捨てざるを得なかったのだ。雨は一段と強く降っている。このようなプランを立てた報いであろうか。駅前通りのアーケードを抜けてからは、降りしきる雨の中、薄暗い街灯の道をミッションクリアのためだけにひたすら歩く。御食国若狭おばま食文化館は小浜漁港のすぐ近くにある。付近に住宅はなく、19時を回ったばかりだというのに営業している店や会社は皆無。まさに人っ子一人いない状態である。むしろ人がいたら怖いぐらいだ。「この人、何でこんなところにいるの?怖っ」と自分のことを棚に上げて警戒心を抱いてしまうに違いない。結局、何事もないまま19時20分ぐらいに到着した。

この辺りは駐車場の照明があるので、まだ明るい方であるが、誰もいない施設というのはやはり薄気味悪い。相変わらず雨は降り続いているし、長居は無用。そそくさと駅へ引き返した。

駅の待合室では「駅メモ!」のパネルが雨で冷えた体を温かく迎えてくれた。

宿泊先の敦賀

敦賀駅へ21時30分に到着。一日目は天気が悪かったことが悔やまれるが、ほぼ計画通りに回れた。明日に備えて駅近くのビジネスホテルに宿泊する。この時期はまだ福井県が全国旅行支援を実施しており、宿泊代金の割引の他にふくいdeお得クーポン2000円分がもらえた。


次の日、このクーポンに振り回されることになるとは、この時はまだ知る由もなかった。

 


二日目

二日目は、敦賀港(敦賀鉄道資料館)の訪問がメインとなる。その前に小浜駅へ用事を済ませに行く。

小浜駅を再訪

9時に小浜駅に到着。昨晩、御食国若狭おばま食文化館のミッションをクリアしたが、ノベルティをもらっていない。ノベルティの配布は駅前の小浜市インフォメーションセンターで行われているが、昨日はとっくに営業時間を過ぎていたのだ。というわけで、わざわざノベルティをもらうためだけに、営業開始時間に合わせて小浜駅に来たのだ。こういったことができるのは、フリーきっぷを使った旅ならではだろう。

ノベルティの受け取りはすぐに済んだので、折り返しの電車の時間まで、駅の近くを散策。桜がちょうど見ごろであった。

敦賀港(敦賀鉄道資料館)

敦賀駅に引き返し10時40分に到着。徒歩で敦賀鉄道資料館へ向かう。昨日手に入れたふくいdeお得クーポンを使える飲食店がないかチェックしつつ、大通り沿いをゆっくり歩く。30分ぐらいで敦賀鉄道資料館へ着き、すべてのミッションが完了。鉄道資料館をひとまずスルーし、近くにある「人道の港 敦賀ムゼウム」でマンホールカードをゲット。港や船の写真を撮り終えてから、鉄道資料館へ入館(無料)。1階は実際に使われていた品々や模型の展示、2階は小浜線の資料や解説が充実していた。貸し切り状態だったが、そう長居もできないので15分ほどで切り上げる。マンホールカードも忘れずゲットし、マンホール蓋をカメラに収めることもできた。

後はふくいdeお得クーポンを使うだけ

敦賀駅への帰り道もクーポンを使える店を探しながら歩くが良さそうな店は見つからず、クーポンのアプリ(ふくアプリ)で検索するもまったく使いこなせず、欲しい情報は手に入らずじまい。気づけば食事するには微妙な時間しか残っておらず、敦賀駅まで急いで戻る。

駅構内の観光案内コーナー内のお土産売り場でクーポンを使うか、立ち食いそば屋(クーポン対象外)で食事をするか、右往左往しているうちに時間切れ。乗り継ぎ先の福井駅でクーポンを使うことにし、コンビニでパンを買い福井方面行の電車に乗り込む。ほっと一息ついて、そこで気づいた。

「あ、ノベルティもらってないわ」

クーポンを使うこと、お腹を満たすことで頭がいっぱいで、「駅メモ!」のノベルティのことが頭から抜け落ちてしまっていたのである。

幸か不幸か金沢方面行の特急列車が遅れており、乗車した各駅停車の電車は待ち合わせのため停車していた。今のうちにノベルティをもらいに行こうかとも思ったが、特急列車がいつ到着するかわからず下手に動けない。ノベルティはあきらめることにして電車内にとどまった。

待ち時間に福井駅周辺の散策

予定より10分近く遅れて、13時40分に福井駅に到着した。ここでは金沢方面の電車との接続の待ち時間・約40分を利用して、福井市のマンホールカードをゲットするつもりであった。すでに10分遅れているうえ、クーポンでお土産を買うとなると、時間的にはかなり厳しいものになる。

急ぎ足で配布場所の福井市企業局を目指す。途中、福井城址の桜がちょうど見ごろで足止めを食らい、またマンホール蓋が企業局から思った以上に離れた所にあったせいで時間を食ってしまう。福井駅に戻ったのは電車の発車時刻ギリギリ。まだ遅れてりゃいいのに、電車の遅れはすでに解消されている。

クーポンを使ってお土産を買っている時間はない。このまま使わずに帰るのか?どうする?出した答えは「敦賀駅へ戻る」というものだった!?

忘れ物を取りに敦賀駅

もともと帰りの行程は余裕を持たせてあったので、敦賀駅へ戻ったとしても、その日のうちに家まで帰ることはできる。だとしても、単に電車を1本遅らせれば済む話なのに、なぜまた敦賀駅まで戻るのか?

この時期は「駅メモ!」で、その日の移動距離が多いほど有利になるイベント期間中でもあった。今朝、小浜駅ノベルティをもらいに行ったのにも、移動距離稼ぎの意味合いが含まれていたのだ。敦賀駅でもらい忘れたノベルティを受け取れるだけでなく、往復分の移動距離が稼げるからいっそ戻るかと思い至った次第である。新たに生じる乗り継ぎ時間に余裕をもってお土産が買えるし、いいことずくめだ。なんか違う気がするが気のせいだ。こういったことができるのは、フリーきっぷを使った旅ならではだろう。

敦賀駅へ着くと、忘れないうちに駅構内の観光案内所でノベルティをもらった。さっき何度も素通りしていた場所だ。私が声をかける前からスタッフの方はテーブル上のノベルティシールをまさぐっていた。ノベルティをもらいに来ました感がにじみ出ていたとでも言うのだろうか。次いで敦賀の名産らしいかまぼこをクーポンを使って購入。これで思い残すことなく帰路についた。北陸周遊乗車券の使い納めだ。さよなら、ありがとう、北陸周遊乗車券。

 


今回の旅を振り返って

感想と反省

天候には恵まれなかったが、行った先々で桜が見ごろだった点だけは運がよかったと言える。普段あまり見る機会がない軍艦や警備艇を見れたのも良かった。雨の夜道を目的地に行って帰ってくるだけという経験も今になって思えばいい思い出だ。

移動手段がローカル線の電車である以上、ある程度は仕方ないにしても、常に時間に追われていた旅であった。自分で観光スポットを選んだわけではなく、「駅メモ!」小浜線キャンペーンイベントありきのプランだったので、スポットごとに電車移動が必要で元々無理があったのは否めない。加えて新しく始めたマンホールカード集めがさらに自分の首を絞める形になった。おかげでご当地グルメはおろか、まともな食事すらほとんどとれなかったのだ。今後は移動にかかる費用と時間について考え方を改めることも必要だろう。

今回の旅の戦利品

  1. 駅メモ!」ノベルティ 3種
    • オリジナルシール(敦賀版)
    • オリジナルシール(舞鶴版)
    • ミニ色紙
  2. マンホールカード 5枚
  3. JR小浜線100周年シール 2枚
    小浜市インフォメーションセンターで入手
  4. ふくいおもてな水 1本
    福井市企業局にてアンケート回答で入手

 


(おまけ)運賃比較

直江津駅から東舞鶴駅までの運賃(2023年3月現在)を比較してみると

普通にきっぷを買った場合 7970円
青春18きっぷ利用の場合 6310円

青春18きっぷ12050円(5回分)を均等に割って1回分2410円として計算。第三セクター区間(直江津駅から金沢駅)で利用できないことがネックとなり、青春18きっぷの恩恵があまり得られない。

北陸周遊乗車券利用の場合 4720円

これだけでもかなりお得であるが、北陸周遊乗車券は何と2日間有効なのだ。例えば翌日に東舞鶴駅から直江津駅まで帰るとすると、普通にきっぷを買ったり、青春18きっぷを使う場合は、同じ運賃がかかるのに対し、北陸周遊乗車券はフリーエリア外(東舞鶴駅から青郷駅まで)の240円だけで済むのだ。本当に惜しいきっぷを亡くしたもんだ。

小田原城 (日本100名城No.23:神奈川県小田原市)

2022/12/17

横浜で開催されるお城expo2022に行くために神奈川へ一泊旅行。せっかく神奈川まで行くので、一日目は石垣山城と小田原城を予定に組み込みました。両城とも3年前に来て以来2回目の登城です。


最寄駅からお城まで

JR線・小田急線などの小田原駅から大手登城口まで徒歩10分くらい。

先に石垣山城へ行ったので時間は少なめ

馬出門

馬出門桝形を見たところですぐさま引き返し、バスに乗って石垣山城へ。2時間20分後に小田原城の藤棚観光バス駐車場へに戻ってきました。南入口から小田原城へ入ります。

御茶壷曲輪

南入口から入ってすぐの曲輪。正面入口から入城したら、まず来ることはない場所でしょう。

小田原城内ではあまり見かけない土塁がありました。

馬屋曲輪で井戸跡や二重櫓跡などを見た後、本丸へ向かいます。2度目の登城ということで気が緩んでいたのか、あるいは長旅の疲れがここに来て出たのか、ほとんど写真を撮っていませんでした。

常盤木門

天守

天守の高さは27.2mで、お城(天守)の高さランキング7位だそうです。

この時点で天守閣の閉館時間(午後5時)まで2時間を切っていたので、とりあえず入館。小田原北条氏や小田原合戦の展示が興味深く、ついつい長居をしてしまい、退館するころには日が暮れていました。

小田原城の100名城スタンプ

小田原城天守閣の受付にて係員に依頼すれば出してもらえます。受付は入場券販売所の先にあるので、入場料を払わずにスタンプを押すのは難しいのではないかと思います。

所要時間

藤棚観光バス駐車場から入城して天守閣内部見学終了までで2時間。そのうち1時間30分は天守閣内にいました。

混み具合

土曜日とはいえ冬の寒い時期でコロナの影響もあるのか、以前来た時より人が少ない印象でした。とはいえ本丸だけで30人以上、天守閣内にも同じぐらいの人数はいたと思います。

 


 

天守閣内の小田原合戦の展示を見て、小田原城は総構(そうがまえ)も見ないとダメだなと思いました。くしくも翌日訪れたお城expo2022のお城シアターで小田原城総構の映像を見ることになるわけですが、映像で見るのと実際に訪れるのとでは別物ですからね。今回は時間がなくて城郭内もろくに回れなかったわけですが、また来る機会があれば総構メインで回りたいですね。

石垣山城 (続日本100名城No.126:神奈川県小田原市)

2022/12/17

横浜で開催されるお城expo2022に行くために神奈川へ一泊旅行。せっかく神奈川まで行くので、一日目は石垣山城と小田原城を予定に組み込みました。両城とも3年前に来て以来2回目の登城です。


最寄駅からお城まで

小田原城の正面入り口付近から、土日祝運行の小田原宿観光回遊バス「うめまる号」を利用。一夜城歴史公園まで20分弱でした。行きは4,5人しか乗っておらず快適でしたが、帰りは団体客とかち合いぎゅうぎゅう詰めでした。

石垣山城の100名城スタンプ

石垣山一夜城駐車場のトイレ入り口前にあります。

主だった曲輪を中心に見学

帰りのバスまで1時間以上あるので、ゆっくり見て回れます。石垣山入口付近で入手したリーフレット片手にまずは二の丸を目指します。入口から二の丸までは遊歩道が整備されています。

二の丸に到着するとお昼時ということもあって、みなさんレジャーシートを広げてお弁当を食べています。30人以上はいたでしょうか。以前来たときは閑散としていたので、ちょっと驚きました。二の丸より北側にある展望台と井戸曲輪へ向かいます。展望台は老朽化のせいか立ち入り禁止になっていました。

井戸曲輪

谷の北側・東側を石塁でふさいで井戸とした井戸曲輪。

本城曲輪(本丸)の石垣

桝形の鍵折れ

天守

西曲輪

割と広めの曲輪ですが、まったく人がいなかったので穴場かもしれません。

南曲輪の北側

大きな石がゴロゴロと転がりなかなかの悪路。足元注意です。

南曲輪の石垣

城としての役割を終えた際に一部壊されています。

所要時間

城跡内をくまなく歩いて1時間くらい。

混み具合

土曜日のお昼時のためか、ピクニック目的の方々も多く、5~60人はいたと思います。


以外に人気スポットなのか、たまたまこの日に団体客が多かっただけなのかわかりませんが、人がたくさんいて驚きました。今回、駐車場までバスで来たおかげで、山城とはいえ規模も小さく駐車場からの標高差も少ないため、あまり疲れずに済みました。以前来たときは早川駅から徒歩だったので、着いた時にはもうヘトヘトでしたけど。。。

春日山城 (日本100名城No.32:新潟県上越市)

2022/12/05

上杉謙信公の居城として有名です。家から近いということもあり、総構(そうがまえ)と山城跡の二回に分けて行ってきました。


最寄駅からお城まで

駅を経由して行かなかったので、今回はリーフレットより引用。えちごトキめき鉄道春日山駅から謙信公銅像前まで徒歩40分だそうです。スタンプ設置場所の春日山城跡ものがたり館を経由するともっとかかると思います。

春日山城の100名城スタンプ

春日山城跡ものがたり館(休館日:月曜日、12月~2月)。ものがたり館が休館日の場合、上越市埋蔵文化財センター(休館日:火曜日、年末年始)。どちらも入館無料です。ものがたり館の方はこぢんまりとした施設ですが、埋蔵文化財センターの方は無料とは思えないほど展示が充実しています。写真のスタンプは埋蔵文化財センターの方です。

総構を散策

総構はものがたり館から埋蔵文化財センターまで約1.2km続いているそうです。ものがたり館のすぐそば、春日山城史跡広場を散策しました。

復元された土塁と堀

東城砦の空堀

春日山城の最北端にある空堀だそうです。

春日山を散策

日を改めて山城跡を散策。リーフレットの「三郎景虎屋敷コース」(謙信公銅像前から春日山神社まで時計回りのコース)を回りました。スタート直後から人の手が加えられた起伏が見て取れ、ただならぬ雰囲気が感じられます。

左にカーブしながら上っていくと三の丸の入口が見えてきます。このまま道なりに進むと「土の一袋運動」(本丸まで行くついでに土をちょっと運ぶ運動)の小屋があるようです。その運動の存在を家に帰ってから知りました。知っていたら協力したかった。。。

前日雨だったため、遊歩道には水たまりが。小川のように水が流れている箇所もありました。雨の日の散策は避けた方がよさそうです。

三郎景虎屋敷跡

三の丸の一角にあります。

米蔵跡と土塁

こちらも三の丸にあります。

二の丸の一本イチョウ

残念ながら見ごろは過ぎ、葉がほとんど落ちてしまっていました。

本丸からの景色

日本海まで見渡せます。

本丸と天守台の間の空堀

井戸曲輪

大井戸は今なお水をたたえています。

景勝屋敷跡

三郎景虎屋敷とは比較にならないほどの広さです。

本丸まで戻り、ここから春日山神社へ向けて下っていきます。直江屋敷などの曲輪は省略。下りの遊歩道は水はけがよく、ぬかるんだところは少なかったです。

搦手の空堀

千貫門内側の空堀

千貫門の看板はあるものの、どの辺りが門なのかはよくわかりませんでした。

春日山神社の忠魂碑

春日山神社へ到着。境内の忠魂碑には大砲(?)と砲弾がありました!!

所要時間

謙信公銅像前から春日山神社まで時計回り(所要時間 約1時間)のコースをゆっくり見て回って1時間半。総構の方は30分弱です。

混み具合

平日の午後で、見かけたのは7~8人でした。遊歩道の整備をされているスタッフの方も5~6人いました。


曲輪や空堀など見どころは多いと思います。鐘楼や景勝屋敷跡など一部の曲輪は急な階段がありますが、大半はゆるやかなので上りやすいと思います。徒歩で向かう場合、謙信公銅像前に行くまでの坂道の方がきついです。

増山城 (続日本100名城No.135:富山県砺波市)

2022/11/24

北陸周遊券を利用して日帰りで増山城へ。前日の23日に行くかどうか迷ったのですが、お天気と100名城スタンプ等の関係で、この日になりました。結局、あいにくの天気だったわけですが。。。


最寄駅からお城まで

JR城端線・砺波駅の観光案内所で電動アシスト自転車を借りました。増山城までの地図とパンフレットをいただき、詳しい道順も教えていただきました。ちなみに砺波市の観光スポット(増山城など)に行ったことが証明できる写真を提示すればレンタル料を返金してもらえます(つまりタダで借りられます)。

増山城近くの駐車場(増山陣屋)まで約50分。一部、急な坂道で歩道がない箇所がありますので、注意が必要です。

主だった郭を中心に見学

冠木門

増山陣屋からダムを通って5分ほど歩けば冠木門に着きます。ここで急に雨脚が強くなりました。雨具の用意をしていなかったため、門の下で20分も雨宿りする羽目に。

雨が上がったところで改めてスタート。遊歩道は砂利の上に落ち葉が積もっていて、ややぬかるんでいましたが、歩けないほどではありませんでした。遊歩道以外の場所はぬかるんでいるところが多かったです。

要所要所に解説板が設置されており、春風亭昇太さんの音声ガイドを利用できます。

大堀切

切岸

石垣跡

一ノ丸

二ノ丸


観光案内所でもらったリーフレットの縄張り図と案内板をもとに、無常などの小さな郭を回りながら三ノ丸を目指しました。今どの辺にいるのかわからなくなることが何回もありましたが、何とか三ノ丸にたどり着きました。

三ノ丸

坂を上って三ノ丸が視界に入った瞬間、ビックリしましたね。中央に何かいるんですよ。よく見るとまだ若いカモシカでした。こちらが「うわぁ~」という情けない悲鳴を上げたにも関わらず微動だにしません。5mくらいまで近づきましたが、まったく逃げる様子がありませんでした。

もともと三ノ丸まで行ったら帰るつもりでしたし、カモシカも見れたのでここで引き返すことにしました。

所要時間

冠木門から寄り道しながら三ノ丸まで行って戻ってくるまでで1時間10分。

混み具合

平日の午後で天気も悪かったため、見かけたのは咥えタバコで歩いていたおっさん一人だけでした。

砺波市埋蔵文化財センターと続100名城スタンプ

増山城の続100名城スタンプは増山城から少し離れた砺波市埋蔵文化財センターの入口に設置されています。休館日でも押印可能のようです。

また、こちらでは増山城の登城認定証のほか、富山県内の50の城郭をカードにした「とやま城郭カード」を手に入れることができます(城郭を訪問しデジカメやスマホで撮影した写真を提示する必要があります)。


山城は相当数訪れていますが、野生動物を見たのは今回が初めてでした。観光案内所でカモシカを見たことを話すと、スタッフの方も見たことがあるとのことで、増山城ではそれほど珍しいことでもないようです。人が近づいても逃げないということも共通でした。ちなみにクマやイノシシはいないそうです。

七尾城 (日本100名城No.34:石川県七尾市)

2022/11/12

宿泊先の金沢から七尾城へ。七尾駅から離れていますが、循環バスで近くまで行けます。一乗車100円なので乗らない手はないでしょう。普段降りるお客さんがいないせいか、降車ボタンを押していたのにスルーされ、Uターンしてもらうというハプニングもいい旅の思い出です。

 


最寄駅から資料館まで

JR七尾線のと鉄道七尾線七尾駅から市内循環バス「まりん号」逆回りに乗車し、「城史資料館前」で下車(乗車時間約15分)。目の前にある建物は城史資料館ではなく、来た道を少し戻る必要があります。通りには面していませんが、看板やのぼりが立っているのですぐわかると思います。

 

七尾城史資料館と100名城スタンプ

100名城スタンプは入口前に置いてありますので、入館しなくても押印可能です。登城前に入館して、七尾城の復元CGを見ておけば、当時の様子がイメージできて本丸までの道のりが単なる山登りにならずに済むと思います。

大手道登城コースを行く

七尾城史資料館から本丸を目指してスタート。本丸まで2.4kmとありますが、パンフレットによると往復で約150分かかる見込み。帰りのバスまで2時間弱しかないので、いつもよりややペースを上げて進むことに。

大手道までは案内表示を頼りに進みましたが、本当にここで大丈夫なのか不安になるような裏道もありました。

大手道(旧道)

城下から本丸へいたる主要な道路。幅は約3m。

蔵屋敷跡と七尾城跡旧道(本丸方面)の分岐。寄り道している時間はないので、本丸方面へ。ここから山道になります。

 

途中、安寧寺や三の丸への分岐がありましたが、ひたすら本丸方面へ向かいます。石段が見えてくれば本丸まであと少しです。

桜馬場の石垣

段状の石垣。苔がいい感じに生えてます。

七尾城は本丸近くまで車で来ることができるため、この辺りから急に人を見かけるようになります。

本丸の石垣

こちらも段状の石垣。写真が下手でわかりづらいですが3段あります。

 

本丸がやたらにぎやかだなと思いつつ、階段を上ってみてびっくり。それほど広くない本丸に婦人会か老人会の集団が2,3組、その他ひっくるめて30人ぐらいいました。

本丸跡

上杉謙信も絶賛したという本丸からの景色。この日は天気が良く七尾湾がよく見えました。

スタートしてから本丸到着まで50分弱、本丸でゆっくり景色を楽しんでもまだ1時間たっていないので、下りは二の丸や三の丸を経由して帰ることに。

本丸外桝形の石垣

二の丸跡

本丸とは打って変わって人っ子一人いませんでした。

大堀切

二の丸と三の丸を分断する堀切。幅約40m高さ約26m。

三の丸跡

時間の制約があり、上りは本丸まで一直線で、帰りに二の丸、三の丸を経由して下るルートをとったわけですが、結果的にはこれが正解でした。下りのルートは急な階段や坂道が多く、逆だったら相当きつかったと思います。

 

所要時間

七尾城史資料館~本丸~二の丸~三の丸~安寧時~登山口駐車場のルートで1時間40分。パンフレットの制覇コース(所要時間150分)と大体同じルートですが、そこまで時間はかからないと思います。

混み具合

土曜日の午前中でしたが、団体さんもいたので見かけたのは40人弱です。大半が本丸付近ですが、下りで7,8人とすれ違いました。

 


 

本丸付近に見どころが集中しているので、本丸駐車場まで車で行っても十分楽しめると思います。登山口から歩く場合は、まっすぐ本丸へ向かうことをお勧めします。安寧寺、三の丸、二の丸へ寄り道して向かうと相当きつくなるはずです(こちらから上って来たのはちゃんとトレッキングの格好をした女性一人だけでした)。